特殊な財産を保有する場合の注意点

直政です。

相続財産には預貯金、株式、不動産、金などの現物資産などあらゆる財産が含まれます。まれではありますが、特殊な財産を保有しているようなケースもあるでしょう。特殊な財産を保有している場合どのようにすればよいか解説していきます。

特殊な財産の例

特殊な財産の例では骨董品や美術品、アクセサリー類、家具などがあげられます。それほど高価でない、現物資産は家財道具一式としてまとめて評価をすることが多いですが、あまりにも高価なものは一つずつ鑑定して評価を行う必要があります。

これらの財産は預貯金や株式のように一概に評価をすることが難しい財産です。相続人がどう評価していいかわからず途方に暮れるケースも多いです。

特殊な財産を相続する場合の注意点

特殊な財産を保有している場合の注意点について解説します。

評価と遺産分割協議に時間がかかる

特殊な財産は評価をするのに時間がかかります。例えば美術品であれば、鑑定士に鑑定をしてもらわないと価格が確定しません。預貯金のように銀行に行けば残高がすぐにわかるというものではありませんので、早めに相続税の申告手続きに入る必要があります。

また、現物資産は遺産分割協議でも難航するケースが多く、早めから相続人間で話し合う時間を設けた方がよいでしょう。

納税資金を確保する必要がある

国宝級の効果な美術品や骨董品を保有している場合、かなり高い評価がつく可能性もあります。その場合、相続税を支払う現金を確保しておく必要があります。

高価なものがある場合にはしっかりと現金を貯めて相続税を支払えるようにしましょう。

事前にできる対策とは

特殊な財産を保有している場合に事前にできる対策は、まず現状を把握することです。特殊な財産の評価額を鑑定してもらうようにしましょう。

しかし、特殊な財産を評価額を鑑定してもらうだけでは不十分です。相続税の対策をするためには預貯金や株式、不動産などあらゆる財産を含めて計算をしないと相続税がいくらかかるのかわからないからです。

特殊な財産の評価額を算定することができたら税理士などに相談してどれくらいの相続税がかかるか算出してもらうようにしましょう。

特殊な財産を保有することによって納税額の負担がかなり大きくなる場合、その財産を相続発生前に売却をしたり、美術館などに寄付をしたりするなど、手放すことを検討してもよいでしょう。

特殊な財産を保有している場合は相続人にも保有し続ける意思があるか確認しながら検討する必要があります。